- 12/01/2025
故障が増えたら買い替え時? 修理代の損益分岐点を解説
「最近、車の調子が悪い。修理して乗り続けるか、買い替えるか迷う……」
この悩み、かなり多いです。しかも厄介なのは、故障が増えてくると “正しい判断をする時間”が減る こと。突然動かなくなったり、車検が迫ったりすると、焦って決めて損をしやすくなります。
結論から言うと、故障が増えたときの判断は、感覚ではなく 「損益分岐点(そこを超えたら買い替えが有利になりやすいライン)」 を決めるとスッキリします。
この記事では、専門用語をできるだけ避けつつ、数字の例も出しながら、修理か買い替えかを判断する方法を解説します。
結論:損益分岐点は「これから2年でかかる修理+整備費」がポイント
買い替えの判断で大切なのは、過去に払った修理代ではありません。
よくある失敗はこうです。
- 「もう〇万円修理に使ったから、もったいない」
- 「ここまで直したんだから、もう少し乗りたい」
気持ちは分かりますが、過去の出費は取り戻せません。
判断すべきは “これから先にかかるお金と手間” です。
そこで基準として使えるのが、次の考え方です。
損益分岐点(ざっくり目安)
=「今後2年でかかる修理・整備費」
が
(買い替えにかかる実質負担) を超えそうなら、買い替え検討が有利
つまり、修理を続ける場合でも、まずは「あと2年乗るなら、いくらかかる?」で考えると判断がラクになります。
まず整理:故障が増えると“お金以外”の負担も増える
故障は修理代だけでなく、以下のような見えないコストも発生します。
- 仕事や予定が崩れる(遅刻・送迎ができない等)
- 修理のために時間を取られる(持ち込み・引き取り)
- 代車が手配できないと生活が止まる
- 旅行や遠出が不安になる
- 「また壊れるかも」のストレス
なので、損益分岐点は「円」だけでなく、安心・時間・ストレスも含めて考えると後悔しにくいです。
よくある故障のサイン:買い替えを考え始める“合図”
次のような状態が増えてきたら、買い替え検討の合図です。
① 同じような不具合が繰り返される
例)
- バッテリーを替えたのに、また上がる
- エアコンを直したのに、効きが安定しない
- 警告灯がたまに点いて消える
「直したはずなのに再発」は、根本原因が別にあることも多いです。
② 走行に関わる部分に不安が出た
- ブレーキの効きが不安
- ハンドルが取られる
- 走行中の異音や振動が気になる
- エンジンのパワー低下、加速の違和感
これは安全にも関わるので、早めに判断する価値があります。
③ 修理のたびに“別の不具合”が出る
年数が経つと、ひとつ直しても別の場所が弱っていて、次々に不具合が出ることがあります。
この状態になると、修理代が読みづらくなり、精神的な負担が増えます。
修理か買い替えかを決める「損益分岐点」3つの考え方
ここからが本題です。
難しく見えるかもしれませんが、考え方はシンプルです。
判断法①:今後2年の「修理・整備の見込み」を合計する
まず、現実的なラインとして「次の車検まで(2年)」を区切ります。
- 今回直す修理費(必須)
- 次の車検までに起きそうな整備費(想定)
- 消耗品交換(タイヤ・バッテリー等)の可能性
そして合計を出します。
具体例
- 今回の修理:8万円(エアコン修理)
- 近いうちに交換しそう:タイヤ 6万円
- 車検+整備:12万円
- 予備費(不具合が増えているため):5万円
合計:31万円
この「31万円」は、今後2年で車に入っていくお金の目安になります。
判断法②:「買い替えの実質負担」と比べる(差額で見る)
次に、買い替えの実質負担をざっくり出します。
ここでのポイントは、「新しい車の値段」ではなく 差額 です。
買い替えの実質負担(目安)
=(次の車の総額)-(今の車を売って入るお金)
具体例
- 次の車(中古車でもOK)の総額:180万円(諸費用込み)
- 今の車の売却見込み:50万円
買い替えの実質負担:180万円-50万円=130万円
ここで比較します。
- 修理して2年乗る:約31万円
- 買い替える:約130万円
この例だけ見ると「修理して乗る方が安い」です。
ただし、重要なのは次の一言です。
修理費31万円は“確定に近い”のに対し、買い替え130万円は“車のグレードや年式で調整できる”
つまり、買い替え側は選び方で変えられます。
判断法③:修理代が「車の価値の半分」を超えたら要注意
もう一つ分かりやすい指標があります。
今の車が売れる金額(価値) に対し、
一回の修理(または2年の修理合計)が“半分以上” なら要注意
具体例
- 今の車が売れる額:30万円
- 修理費:18万円
→ 価値の 60% です。こうなると、修理しても「回収」が難しくなります。
もちろん、愛着があるなら修理もアリですが、損得で見るなら買い替え寄りになります。
さらに判断をラクにする「分岐点の目安」早見
ここは感覚で使えるように、ざっくり目安を出します。
買い替え検討が強くなるライン
- 1回の修理が10万円超が続く
- 1年で修理が2回以上増えてきた
- 車検+整備+修理が重なり、2年総額が 30万〜50万円 になりそう
- 「止まると困る」用途(通勤・送迎・仕事)で不安が増えた
- 安全に関わる違和感(ブレーキ・足回り・異音)がある
※車の価値や家計によって変わるので、あなたの中の上限(例:2年で30万円まで)を決めるのがコツです。
「修理して乗り続けた方がいい」ケースもある
買い替えを煽りたいわけではありません。修理が合理的なケースもあります。
1)故障が“単発”で、原因がはっきりしている
例:バッテリー、タイヤ、ブレーキパッドなど
こういう消耗品は、直せば安定しやすいです。
2)整備状況が良く、車の状態が総合的に良い
- オイル管理が良い
- 変速やエンジンの調子が良い
- 車体のサビが少ない
このタイプは10万km超でも元気なことがあります。
3)今売っても値段がほとんどつかない
売値が極端に低いなら、修理して使い切る選択が合理的な場合があります。
逆に「買い替えた方が満足度が上がりやすい」ケース
損得だけでなく、生活の快適さも大事です。
- 子育てでスライドドアが欲しい
- 長距離で疲れるので運転支援が欲しい
- 燃費が悪くて家計に響く
- エアコン・電装など快適装備が古い
- 安全装備を強化したい
故障の増加が「生活の不便」とセットになっているなら、買い替えの満足度が高くなりやすいです。
損しない行動手順(これをやるだけで判断がブレない)
故障が増えてきたら、次の順番で動くと失敗しにくいです。
ステップ1:修理見積もりを“詳細”で取る
「一式」だと判断できません。内訳を見て、必要度も確認します。
ステップ2:今の車の売却相場を調べる
下取りだけでなく、買取相場も見ると現実が見えます。
「思ったより高い」なら、売り時かもしれません。
ステップ3:2年でいくらかけられるか上限を決める
例)「次の車検までに修理・整備で30万円まで」
上限を超えるなら買い替え検討、とルール化すると迷いません。
ステップ4:買い替えの予算帯を2つ用意する
- 現実ライン(コスパ重視)
- 満足ライン(安全装備や快適性を含む)
この2本を用意すると、買い替えの決断が早くなります。
まとめ:故障が増えたら「2年総額」と「車の価値」で決める
- 過去の修理代ではなく、これから2年の修理・整備費で判断する
- 修理2年総額と、買い替えの実質負担(差額)を比べる
- 修理費が 車の価値の半分超 なら要注意
- お金だけでなく、時間・安心・ストレスも含めて考えると後悔しにくい
- 迷ったら「上限(例:2年で30万円)」を決めるとスッキリ決まる